アレルギー・アトピー

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食物アレルギー予防を考えた妊娠中・授乳中の食生活

妊娠中・授乳中の食生活に関しては、多くの見解があり、治療法と同様、統一した見解はなく、論文発表に関しても、見解が分かれています。特に、妊娠中に関しては、除去ををしても有意な効果が得られなかったというデータが多いのは事実です。それは母親個人の体質や食生活、生活環境、育ってきた環境が違いますし、もちろん、父親の体質や生活環境、食生活、また生まれてくる子供の体質や生活環境などにも大きく依存すると思うので、統計的には仕方のないことかもしれません。

また、「食物アレルギー診療ガイドライン(2005)」を参考にすると、わが国に関しては、除去に対しては予防効果がないという方針になっています。特に、妊娠中の母親に関しては、安易な除去指導は慎むこととなっています。参考までに、この表は、食物アレルギー診療の手引きの9ページに掲載されていますので、興味のある方はご覧下さい。

参考までに、わが国での診療ガイドラインに基づいた方針を述べましたが、だからといって、妊娠中の食生活への配慮が無意味だとは考えていません。実際には注意をしないといけないことが少なからずあると思いますので、下記にまとめたいと思います。


1.食物アレルギーをもつ方は、そのアレルゲンをなるべく控えること。幼少時にあった場合も同様です。ただし、それが多数の食品にわたる場合は、体調の悪い日だけに食べるのをやめるようにすること。特に、現在症状が出ているものは食べないようにすること
母体側で充分消化されない可能性があり、特に体調が悪いときなど、消化不十分なタンパクが増えて、そのまま吸収される傾向にあるそうなのでご注意下さい。

2.体に良いからとすすめられたものであっても、自分が嫌いなものや少しでも違和感を感じるものは食べないようにすること
理由は上記1.と同じです。アレルゲンではない可能性もありますが、嫌いであるのに、無理をして食べることにより、体が精神的ストレスを感じて、消化不十分になる可能性があります。この例が保健所や産院での妊娠中にすすめられる牛乳や乳製品を1日400mlとることです。これだけ飲まないと、カルシウム不足になるといわれ、我慢して飲んだ方に、子供に牛乳アレルギーがある場合が多かったように思います。私もそうです。もちろん、アレルギーはそれだけが原因で発症するわけではありませんが、あくまで可能性のひとつです。

3.生魚・生肉をやめること
最近、乳幼児からの魚アレルギーが急増しています。刺身やお寿司はお手軽なので、妊娠中・授乳中にすぐに食卓に昇るのですが、生だけはやめた方が良いと思います。生の抗原性はとても高く、消化にもとても負担がかかります。しっかりと加熱したものを食べるようにすること。我が家のように、魚全般のアレルギーになると、とても辛くなります。まず、外食できるところがほとんどなくなります。野菜や肉の煮物と思っても、出汁はかつおやいりこを使っています。そのため、外食の機会がほとんどなくなるし、友人との食事や他の会食などでも、授乳中のため、お弁当持参です。また、馬刺しなどの生肉を食べる機会が多い地域の方もご注意下さい。特に、ご自身にアレルギー・アトピー体質がある場合は注意をして下さい。感作される可能性が高くなると思います。

4.卵や牛乳、豆腐などの蛋白源はしっかりと加熱すること
上記3.と同様です。これらは加熱しなくても、また加熱不十分でも、お手軽に食べられますが、子どもの主なアレルゲンともなっておりますので、しっかりと加熱をして食べること。また、食べすぎにも注意が必要です。一般的に、卵は1日1個まで、牛乳は1日400mlくらいの指導を受けることが多いと思いますが、食物アレルギー・アトピー予防としては多すぎると思います。これらは加工品も含め、多くの食品に利用されているので、目安として、卵なら週に1〜2個、多くても3個、牛乳・乳製品は1日200mlを週に2〜3回くらいに抑える方が良いのではと思います。これはあくまで予防法のひとつであり、授乳中の方で、すでにアレルゲンと診断された場合は別問題で、完全除去をした方が良いと思います。

参考までに、これらの摂取量の目安が重要のように思われがちですが、実際は、それらを体内でどの程度消化できるかの方が重要だと思っています。卵に関しては、2004年(?)に、大人の女性でアミノ酸レベルまでの分解を考えるなら、週に1個までという発表がありました。また、牛乳に関しては、大人で1日約400mlが消化できる最大量だそうです。しかし、これはあくまでかなり消化できる方の場合で、普通はこれ以下だそうです。そのため、牛乳や乳製品を飲んだら、お腹がごろごろしたり、便通が改善されるという方は実際は消化不良を起こしているそうなので、あまり取らない方が良いそうです。カルシウムは小魚や小松菜、海藻類などからも摂取できます。カルシウムの多い食品を表にまとめたものがありますので、これらから偏らずに回転で食べると良いと思います。また、妊娠・授乳中の牛乳や乳製品の取りすぎは産後まもなくからの母乳育児のトラブルを起こす原因となりますので、ご注意下さい。乳腺細胞のある基底部で、産後まもなくから詰まり気味の傾向が高くなるようです。

5.栄養豊富、健康食品とされるナッツ類・ゴマ類は極力控えること
理由は、ナッツ類ゴマ類の過去の記事を参考にして下さい。特に、ナッツ類はアメリカの指針では除去対象となっております。一方、欧州では除去対象になっておらず、国でばらつきがあることから(食生活が異なるので、当然ですが…)、わが国でも除去対象とはなっておりませんが、ゴマもナッツも今後増えてくるアレルゲンだそうです。特に、ゴマはアトピー性皮膚炎の原因のひとつに関連している可能性が高いという学会報告や論文発表もあります(確定ではありませんが…)。また、ナッツやゴマでアナフィラキシーを起こす子どもも増えているようですし、卵や牛乳と異なり、成長とともに寛界しやすいというアレルゲンではありませんので、ご注意下さい。参考までに、小児でアナフィラキシーを起こした頻度の高い順は、牛乳・乳製品、卵、小麦、ナッツ、大豆、ごま、そばだそうです。

6.回転食を心がけること
同じ食品を毎食・毎日続けること、または大量に連続して摂取することが食物アレルギーの原因となるとも言われていますので、なるべく同じものを続けない、大量に連続摂取しないことを心がけると良いと思います。もし、数日続くなら、翌週は別の種類を購入するように心がけるだけでも違うと思います。特に蛋白源は3〜5日ごとの回転を心がけると良いと思います。詳細は、回転食を参考にして下さい。

7.母親の腸内環境を整えること
食物繊維が多いものをしっかり食べ、善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れないようにすることが重要だそうです。これを聞くと、乳酸菌(善玉菌)が入った乳製品に飛びつかれる方も多いのですが、アレルギー・アトピー歴が家系にない場合は、予防法として有効になる場合が多いという学会発表がなされているそうですが、すでにアレルギー歴がある家系の場合、毎日乳製品をとるということになり、予防法としての有意性はないようです。そのため、これらの乳製品をとる場合も、回転を心がけながらの摂取をおすすめします。また、乳酸菌摂取を考える方もいらっしゃると思いますが、外からの乳酸菌は腸になかなか定着しづらいという説もあるので、日頃の食生活をまずは見直した方が良いと思います。また、しっかりと噛んで、食物を消化させることが重要だと思います。早食べには注意をするとよいと思います。

8.異様に好きなものには注意をすること
異様に好きな食品にはアレルゲンが潜んでいる可能性があるそうです。アレルゲンを自ずから避けるタイプと極端に好むタイプがあるようなので、我慢ならないくらい食べたくなる食品には注意をして下さい。また、単なる嗜好のみということもありますが、上記6.の回転食から考えると、アレルギー予防には好ましくありません。

9.油脂類の摂取には注意をすること
特に授乳中になりますが、油脂類を多くとると、母乳経由で赤ちゃんの湿疹や痒み、嘔吐などの原因となる可能性が高くなります。また、乳腺が詰まりやすくなるので、乳腺炎などのトラブルも生じやすくなります。チョコレート、生クリーム、クッキー(乳成分・油脂類の多いもの)などの摂取はできるだけ控えて下さい。また、肉類や魚類など脂肪分が多いときは1度湯でこぼす方が良いと思います。

他、サイト内の下記の記事も参考にして下さい。
妊娠中・授乳中の食事の影響
妊娠中からのアレルギー・アトピー予防
妊娠中の除去食の必要性は?
食物アレルギー・アトピー予防を考えたバースプラン


<最後に>
これはあくまで私個人の経験や考えをもとにしたものです。そして、アレルギー・アトピーがあるお子さんをお持ちの方で、上記に該当したとしても、これまでの食生活を責めるものでもありません。あくまで、私の子どもがアレルギーとなった原因を考えた上で、自分の食生活と育児書などの内容からの反省点です。アレルギー・アトピー予防を本格的に考えた指導が少ない世の中ですから、どれが正解でどれが間違いというのはないのだと思います。アレルギーやアトピーは単純な理由で発症するものではありませんし、同じ食生活をしても、生活環境や子どもの体質でかなり変わると思うので、あくまで、これからの予防対策&改善対策としての提案の1つとして、ご理解くださることをお願いします。


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