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スキンケアと痒み対策(実践編)

アトピー性皮膚炎など痒みが強い場合や肌の状態が悪い場合は、本人のみならず、そばで見ている親も辛いものです。そんな痒みを少しでも軽減できれば…、また、少しでも肌の状態が改善できれば…と願えるようなスキンケアの方法および痒み対策を紹介したいと思います。どの方法が合うかは、個人差が多大なので、試してみるしかないのが現状ですが、これらの中から、お子さんの痒みや肌の改善の糸口となるヒントが1つでも見つかることを願っています!

皮膚を保護するためには掻かせないことが重要ですが、なかなかうまくいきません。アトピー性皮膚炎では痒みが強いそうなので、どうしても掻いてしまいます。そして、掻きはじめると、痒みは増し、さらに一層掻くということを繰り返し、ますます悪循環を招くことは間違いなく、皮膚に傷を作るまで掻いてしまうことがほとんどです。また痒い時は、手を押さえても、布団や親の衣類などに、顔をこすりつけて、首を振って掻きはじめたりもします。皮膚が傷つくことにより、正常な皮膚のバリアーが壊れ、かつ細菌やカビ、ウイルスなどが感染して、傷口を悪化させる原因ともなります。さらに悪化すると、とびひや、アレルゲン(食べこぼした食事アレルゲン、ダニ・ハウスダスト・カビなどの環境アレルゲンなど)の侵入する可能性も高くなります。逆に、掻くことが減ると、傷の悪化が抑えられ、感染も軽快します。ただ、掻きはじめると、気持ちが良くて夢中になることが多いので、他に楽しいことや気が紛れるような遊びをして、痒みを少しでも忘れさせることも必要になると思います。

痒みの誘起因子は次のようになっているそうです。
◇温度・発熱
◇衣類(ウール)
◇精神的ストレス
◇食物 
◇飲酒    
◇感冒
96%
91%
81%
19%
44%
36%

就寝時、入浴時、身につけるものなど注意をすることはたくさんあると思いますが、簡潔に痒みと皮膚の保護(スキンケア)に対する対策をまとめたいと思います。簡潔にまとめたも、ぜひ参考にして下さい!(下記に書いていないこともあります!)

<食事>
◇アレルギーが関連している場合は、アレルゲンとなる素材の除去を行います。除去の考え方はいろいろですが、症状が強い場合は、完全除去をすすめます。
仮性アレルゲンとなる素材(ほうれん草・カボチャ・人参・ジャガイモ・きのこ類・バナナなど)は、痒みの原因となる化学伝達物質を含みますので、アレルギー様症状を誘発する場合があります。痒みが強い場合には、原因となる素材を極力避けるようにします。素材によって、多く含まれる化学伝達物質が異なりますので、仮性アレルゲンだからといって、すべてを除去する必要性はありません。症状に関連する素材で充分です。離乳食でよく使う素材が多いので、痒みが強い赤ちゃんには、これらの食品の利用を控えめにした方が良いと思います。参考までに、ジャガイモ・バナナ・鮭は特に強いらしく、1歳までの使用を避け、他のものは多くても週に2回くらいまでが良いそうです。そういう意味では、最低でも1歳頃までの回転食は重要となります。
◇香辛料や辛いものを極力摂取しないこと。体がほてり、痒みをひどくする可能性があります。特に湿疹がひどい場合は、カレーなど子どもが喜ぶものを避け、湿疹がない場合には、様子を見ながら与えることは構いませんが、頻回多量摂取とならないように注意をします。授乳中のママも同様です。

<衣類>
◇生地はなるべく木綿100%、無漂白が良いそうです。特に、肌に直接接触する下着類。吸水性と通気性、肌触りが良いからだそうです。
◇羊毛、麻、合繊は痒みの原因となる場合が多いそうです。襟口・裾口など、直接肌に触れない方が良いそうです。
◇硬い繊維、処理加工剤や洗剤の残存した衣類、毛羽立った繊維、毛糸のセーター、刺繍やプリントなどは痒みや湿疹を誘発し、悪化の原因となるそうです。親の衣類に顔をあてて、すりすりとこする場合は、これらに該当する衣類をなるべく避けるようにします。
◇首の後ろにあるタッグで痒みを生じている場合があるので、首の後ろをよく掻いたりする場合はタッグをはずすことをおすすめします。
◇新品購入時、防虫加工剤や洗剤などの処理剤が残っている可能性がありますので、必ず1度洗ってから使用します。特に、肌に直接触れる下着類は要注意です。
◇洗濯時は洗剤を残さないように、すすぎを充分にします。特に、乳幼児の衣類はすすぎが通常より1回くらい多い方が良いそうです。
◇洗剤については、界面活性剤が肌にとても悪く、動物実験でも検証されているそうです。界面活性剤の少ないものや粉せっけんが良いそうですが、溶け残りが気になる場合は、液体石けんがおすすめです。また、症状が強い場合は、複合石けん(石けんに界面活性剤が少し添加されている商品)もやめた方が良いと思います。合成漂白剤、柔軟材の使用は問題外のようです。
◇のりづけも生地を硬くするので、痒み・湿疹の原因となる可能性が高く、避けた方が良いそうです。
◇生地では特にジーンズが良くないそうです。硬い生地ということもありますが、青い染料が肌に良くないそうです。硬い生地が肌に細かい傷を作り、そこに染料をすりこんでいるようです。そのため、親が着ている上着などで、お子さんが顔をごしごしとこするような場合は、ジーンズ生地のものを着用しないこと、痒みや湿疹が多いお子さん本人にもなるべくジーンズ生地のものを着用させないことをおすすめします。また、洗濯時は青い染料が移染することを避けるために、別洗いすることをおすすめします。
◇夏場はこまめに衣類をかえること

<入浴法>
◇汚れや汗を落とすために、毎日入浴もしくはシャワーをすること
◇入浴は38度前後のぬるめのお湯にします。また、入浴により、体が温まり痒みを生じる場合、シャワー程度にとどめます。特に痒みがひどい場合に有効のようです。
◇沐浴剤・入浴剤は肌の刺激や入浴後のほてりの原因となる場合があるので、使用しない方が良いそうです。ただし、皮脂の分泌を促進するため、漢方入浴剤をすすめている病院はあります。
◇石けんは低刺激性のものを利用し、石けんを手で泡立てて、手で皮膚を洗います。タオルなどでごしごししないこと。特に、湿疹部を激しく洗わないこと。
◇石けんを充分に洗い流し、肌に残らないようにします。
◇ミルクアレルギーのある場合、牛脂や牛乳成分を使用している石けんを使わないこと。かなり多くの石けんに使われています。例えば、シャボン玉石けんでは、牛脂を使用していない商品は純植物性シャボン玉浴用のみだそうです。同様に、米アレルギーがある場合は、米ぬか、米油を利用した石けんには注意をして下さい。悪化の原因となる場合があります。また、入浴剤で牛乳成分が入っているものも多いので、注意が必要です。牛乳アレルギーのお子さんが牛乳成分入りの入浴剤を使用したお風呂に入浴直後、アナフィラキシーを起こした例があるそうです。
◇シャンプーは洗浄力が強いので、皮膚刺激を増大する原因となりますので、洗髪も石鹸で充分のようです。ボディーシャンプーも同様のようです。洗髪にどうしてもシャンプーを利用する場合は、体につくと、痒みを誘発する可能性があるので、入浴時とは別に洗髪をするなど、工夫をして下さい。
◇入浴後のスキンケアをすること。肌に応じた保湿剤(ワセリン・亜鉛化軟膏など)を入浴後すぐに塗ると効果的だそうです。
◇水に含まれる塩素が肌に刺激を与える場合は、塩素を除去するシャワーヘッドやビタミンC・炭などを用いて、なるべく除去します。
◇入浴直後の就寝は体のほてりがあるため、避ける方が無難

また、ダニやハウスダストは呼吸器系の症状をもたらすことが多いのですが、痒みや湿疹の誘発因子にもなりますので、それらの対策にご注意下さい。カビも同様だそうで、カビ対策も重要となります。下記以外にもこちらも参考にして下さい。

<寝具>
◇皮膚刺激を与えない生地(木綿または麻)を選ぶこと
◇のりづけは生地がごわごわするので避けること
◇毛羽立った冬のシーツは肌を刺激する可能性が高いため、毛布などには布地カバーをつけること
◇毛布や掛け布団の襟にタオルをつける家庭もありますが、タオル地が皮膚に刺激を与えていないか検討をしてからの使用にすること
◇月齢が高くなると、ダニやハウスダストに対する感作の可能性が高くなります。これらが皮膚に付着して、湿疹や痒みの原因となることがありますので、寝具類は日光(できればビニルなどで被う)、布団乾燥機で乾燥させたり、ダニ予防の布団やシーツの利用、掃除機やコロコロなどで、ダニやハウスダストの除去を心がけます。
◇布団は最低でも年に3-4回洗濯できるようなウオッシャブルタイプが良いそうです。できるならば、1−2か月に1度の洗濯が理想のようです。年に1度は業者を利用しても良いかもしれません!
◇枕の中身にも注意をすること。特に、羽毛・そばがらはアレルゲンとなりやすいので避け、プラスチックビーズ、綿などにすること

<住居>
◇最近は密閉性が良いため、季節に関わらず、ダニやカビが繁殖しやすいそうです。通気性を良くして、定期的に換気を行うこと。この場合、部屋の対面となる窓を全開することが理想的です。
◇部屋掃除こまめにすること。掃除機を使う場合は、窓を全開にすること。拭き掃除が効果的だそうです。
◇掃除を行いやすく、埃の蓄積を少しでも減らすために、家具や荷物類を最低限にすること。おもちゃも同様。
◇カーペットやジュウタンなどはなるべく使用せず、なるべくフローリング部分を多くすること。ウッドカーペットなどの利用がおすすめだそうです。
◇ソファーに埃がつきやすいカバー類の使用はなるべく避けること。また、布地のソファーはなるべく置かないこと
◇カーテンはこまめに掃除・洗濯をすること。持ち家では、ロールスクリーンやブラインドに変更して、子どもがカーテンで遊んだりしないようにするのが良いかもしれません。もちろん、これらの拭き掃除も必要です。
◇ぬいぐるみはできるだけおかないこと。どうしても欲しがる場合は、洗うことができるもの、防ダニ効果があるミクロファイン生地でできたものなどを与え、こまめに洗濯をしたり、日干しなどをすると良いそうです。
◇埃・ハウスダストの対策のみならず、カビ対策も忘れないこと
◇湿度が低すぎると、乾燥肌状態になり、痒みの原因となるため、湿度は50〜60%が理想ですが、高すぎると、今度はカビの繁殖の原因となります。そのため、冬場の部屋の温度設定は18〜20度くらいが理想的だそうです。肌の乾燥状態は、湿度が50%より下がると悪化しやすくなり、最低でも35%をきらないようにします。
◇カビ対策
   @洗濯物を部屋の中でなるべく干さないこと
   A通気性を良くして、換気に注意をすること。特に冬場は加湿することが多いので、要注意。
   B風呂場や洗濯槽内のカビに注意すること

<ペット>
◇ペットの上皮(皮垢)や毛にアレルギーがあると、湿疹や痒みが悪化する場合が多いので、ペットとの直接的・間接的接触をなるべく避けること
◇動物によってはアレルギーに感作されやすい場合があるので、アレルギー体質である場合は、動物との毎日連続で、長時間の直接的・間接的接触を避けること。せめて、隔日程度にすること。参考までに、感作されやすい動物は、ウサギ・ハムスター・モルモットなどのげっ歯類およびネコや犬・鳥です。
◇室内飼育をしている場合は、必ず別の部屋にすること、掃除をこまめにすること、換気を充分にすることなどが重要で、症状が強い場合は、飼育断念も考慮に入れないといけない場合があります。特に、長年家族のように飼育されている場合は、家族で険悪な状態になりかねないので、話し合いが重要となります。
◇ペットに対する症状が強い場合は、動物園やペットを飼育している家庭への訪問も避ける必要性がでてくる場合があります。
◇動物病院にあるような強力空気清浄機の設置の検討
→詳細はこちらを参照!

<運動>
◇ひどい炎症がない限り、OKのようです。
◇ほてり・日焼け・汗などは、運動による悪化の因子となる場合があります。汗を長時間放置すると、痒みの原因となるので、こまめに濡れた木綿生地などで拭き取ること。
◇運動終了後、入浴・シャワーをして、スキンケア・保湿剤の塗布などを忘れないこと
◇プールは水の塩素系消毒剤が刺激となる場合があり、症状が悪化する場合はNGです。ただし、最近、塩素系消毒剤を用いないプールも増えてきているようなので、そういうプールの利用をおすすめします。


スキンケア総論
◇痒み対策については、体験談も参考にして下さい。


<参考文献>
◇山本昇荘ら、アトピー性皮膚炎、p45、新企画出版社、2004年 (上記のデータ)
◇角田和彦、アレルギーっ子の生活百科第3版、近代出版、2005年
◇西岡 清、アトピー性皮膚炎テキスト改訂第2版、p71−96、南江堂、2000年
(これらの本の感想は角田山本・西岡にあります)

<その他>
◇スキンケア用品・寝具など取扱いショップリストはこちら


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