アレルギー・アトピー

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仮性アレルゲン・食品添加物・残留農薬

食物アレルギーは食物を食べたあとに、免疫学的機序(特に、IgE抗体)が関与する反応に対し、仮性アレルゲンと食品添加物は非アレルギー的機序(免疫学的機序を介さない反応)によって生じるので、食物不耐症と呼ばれることがあります。もちろん、本来の食物アレルギーも、食物不耐症に含める考え方もあります。

1.仮性アレルゲンについて
卵・牛乳・小麦・米・大豆の5大アレルゲン以外に、痒みや蕁麻疹など、まるでアレルギー反応を起こしたような症状が出る場合があります。例えば、ほうれん草・人参・バナナ・柑橘類・カボチャ・ジャガイモ・山芋・里芋・ナス・きのこ類・うなぎ・鮭などで、特にあくの強い野菜やイモ類、鮮度の落ちた肉類や魚類などにも含まれます。これらは仮性アレルゲンと呼ばれています。食物自体にヒスタミン、ヒスタミン様物質やセロトニンなどの化学伝達物質を含むため、これらが体内で悪さをしているようです。例えば、ヒスタミンは花粉症の原因物質として有名ですが、アレルギー反応の分類の中でももっとも有名なT型である即時型、アナフィラキシー型の反応をおこすメカニズムに関与する物質でもあるのです。これらは、食物アレルギーの症状とは似ているのですが、免疫システムを介さない(IgE抗体が症状を引き起こすメカニズムに関与しない)反応で、食物に含まれるヒスタミンなどの化学伝達物質が直接蕁麻疹などを引き起こすと考えられています(非アレルギー的機序)。

これらの食物のうち、特に、ほうれん草、バナナ、人参、ジャガイモ、カボチャなどは離乳食の初期からとりあげられる食物です。離乳食がはじまった途端、アレルギーでもないのに、アレルギーによく似た症状(蕁麻疹など)を起こしたりした場合は、これらの食材を疑ってみると良いと思います。その場合、2週間程度、その食物を除去して、再度与えた時に、また症状がでれば、それが原因物質と考えられます。ただし、強い症状が出たときには、確認テストは独自でやらないで下さいね。でも、1つの食物が原因のこともあれば、数種類の食物が同時に原因となっている可能性があることを念頭に! 

参考までに、うちの子達の場合、ジャガイモとバナナ、鮭などは湿疹を生じやすいからと1歳くらいまで除去をしておりました(栄養指導で、症状が出やすいからと、与えるのをやめさせられていたのです)。娘は山芋・鮭・キウイなどは2歳ではトライしませんでしたが、鮭は3歳、キウイは4歳になり、初めて挑戦しました(山芋は覚えていませんが、たぶん、3歳くらいかな?)。アレルギー体質の子供はこれらの食物で症状を起こす可能性が高いので、離乳食に使用する場合はなるべく慎重に用いた方が無難です。特に、2歳未満の腸の発達が未熟なうちは、アレルギーがなくても要注意です。また、湿疹・喘息などのアレルギー症状が出ている場合は、これらの症状を悪化させる原因ともなりますので、症状が改善するまでの期間は除去することをお勧めします。

しかし、これらは普段良く食べる食物です。すべてを除去することは困難です。なるべく旬のものをバランスよく食べること、毎日同一食物を連続して食べないこと、あく抜き・湯通し・加熱処理により、仮性アレルゲンとしての働きが減弱されるので、調理法に気をつけるなどしながら食べるように心がけたいものです。

仮性アレルゲンとなる食物
野菜 ほうれん草(H)、人参・カボチャ・トマト(A・H・S)、ナス(A・H)、トウモロコシ・エノキダケ(H)、たけのこ・イモ類(ジャガイモ・里芋・山芋・くわい)(A)、松茸(A)、枝豆・セロリ・タマネギ・栗・落花生(A)、枝豆・アーモンド(A)、ピーナッツ(A)など
果物 バナナ(S)、キウイ(S)、パイナップル(S)、柑橘類・アボガド・プラムなど
魚介類 青魚(サンマ(N)・サバ・カツオなど)、イカ(T)、カニ(T)、エビ(T)、タコ(T)、スズキ(T)、ハマグリ(T)、アサリ(T)、サケ(とくに塩サケ)(N)、マグロ、タラ(とくに冷蔵タラ)(N・T)、うなぎ、ブリ、カレイ(T)、ニシンの酢漬け、干物など
☆鮮度が落ちると、症状が出やすくなる
肉類 鶏肉(H)、牛肉(H)、豚肉(H)など
☆鮮度が落ちると、症状が出やすくなる
その他 ソバ(A)、香辛料(カレー粉・ソースなど)、食品添加物、チョコレートなど
(食物の後ろの記号):(H)ヒスタミンを含む、(S)セロトニンを含む、
(A)アセチルコリンを含む、(T)トリメチルアミンオキサイドを含む、(N)ノイリンを含む

2.食品添加物について
食品添加物には、防腐剤、保存料、乳化剤、着色料(特に、タートラジン:食用黄色4号)、調味料、酸化防止剤など様々な種類があります。特に、現代のように食生活の利便性のために、様々な惣菜、弁当、嗜好品(菓子・飲料など)などの加工品がスーパーやコンビニなどで販売され、私たちも手軽に利用するようになりました。もちろん、加工品以外にも、ドレッシングや醤油などの調味料、お酒、漬物類など多くの食品に使われています。味の良さ・日持ちをよくすることなどを追求し、かつ手頃な価格で、市場に大量供給させるためには、どうしても素材のみの調理では提供できない場合がほとんどで、上記のような食品添加物に頼らざるをえない状況となっています。

1回の食事量(1つの加工品など)からする摂取する食品添加物の量はごく微量で、健康に問題がない程度ですが、毎日摂取する機会が多いため、意外と多くの食品添加物を体にとりこんでおり、蕁麻疹・喘息・アナフィラキシーショックなどの過敏症状を示す子供たちが増えているのも現状です。これらの食品添加物は、もともと本来の自然界には存在しないものを化学合成的に作ったものです。消化と排泄という人間の本来の処理能力には限界があり、この限度を超えると体内に蓄積されます。そして、この処理のためのバランスが崩れることで、アレルギー様の症状を引き起こすと考えられています。

うちの娘もたまに食べる程度では問題はありませんが、連続して3−4日間、親の体調不良のため、市販の煮物を食べたところ、かゆみが生じてしまい、綺麗だったお腹が一夜のうちに傷だらけになりました。食物ノートをつけているので、原因にすぐに気づき、約1週間ほど惣菜類を一切やめたら、痒みが次第に治まり、2週間足らずで大分肌の状態が戻りました。その後は、毎日の利用はやめ、たまに利用する程度になりました。コンビニ商品やパックにあらかじめ入った惣菜が原因だったようです。これは一般の惣菜に限りません。ごく普通に利用しているベビーフードにも多く入っています。表示には「保存料・添加物一切なし」とあり、ベビーフードを作る工程では、これらのものを利用していないのですが、実は、その味付けに用いられている醤油や酢などには保存料などが入っており、ここまで表示をする義務はないからです。

上記のことから、食物アレルギーの患者、および他のアレルギー性疾患がある患者は、これらの食品添加物が入った食品をなるべく避けるようにした方が無難であることは言うまでもありません。

<参考>
◇娘の症状に対する関連記事は、こちら

3.残留農薬の問題について
最近、問題となっているのが、輸入に伴うポストハーベストのことと、未許可農薬とは知らずに(?)使い続けていたことなどです。ポストハーベストとは、最近海外から安い農産物(小麦・大豆・野菜・果物など)が多数輸入されていますが、これらの農産物の収穫後に農薬をかけ、長距離輸送の途中で害虫などが発生しないようにすることです。国内消費の分では、収穫後は直接体内に入るものなので、農薬散布をしないはず。また、中国で冷凍野菜に未許可の農薬が使われていたり、もちろん、日本でも果物に使われていて、大量廃棄させられるという報道がありました。

これらの農薬は虫食いの少ない形の良いものを多量に安定した価格で供給するためには頼らざるを得ないものとなっています。しかし、上記の食品添加物と同様、これらのものに反応する子供が急増しているのも事実です。例えば、アレルギー様症状が出るので、主なアレルゲンを除去しても改善しない、環境アレルゲンを疑い、掃除をこまめに換気をよくしたりと細部まで気配りをしても症状は一向に改善しなかった場合、普段はあまり気にしていなかった残留農薬や食品添加物への反応をしていたことが良くあるそうです。

対処法はなかなか難しくなるのですが、残留農薬で症状がひどく出る場合は、無農薬野菜を取り扱っている自然食品店や生協、直接無農薬野菜を作っている農家から農産物を取り寄せることになるようです。そうならないためにも、普段から野菜などは充分に洗浄する、なるべく低(無)農薬野菜を購入するなど素材選びが重要となるようです。

4.今後の食生活への配慮(特に、アレルギー&アトピーっ子をもつ家庭の方)
食品添加物・残留農薬などに配慮するためには、不景気な世の中とはいえ、食材(素材:野菜類・果物類・魚介類・肉類などを含めた食品全般)選びが重要となります。外食や弁当類・惣菜類などは低価格・おいしさを売りとしているため、人件費などを考慮すると、素材自体が粗悪(低価格に抑えるため、農薬や遺伝子組み換えなどを利用したものが多いということ)で、かつ素材のみでは味を上手く引き出せないため、どうしても食品添加物により旨みを引き出していることを忘れてはいけないのです。そのため、頻繁に食べると、これらの食品添加物により、痒みや湿疹などの症状が引き起こされる場合が多くなるようです(特に、敏感な子)。だから、多少コストがかかっても、無(低)農薬野菜や自然食品を主に利用したり、調味料(砂糖・塩など)も精製品ではなく、ミネラル分が多く含まれているものにするなどの配慮が必要となります。

上記のことは、現代の食生活の利便性がアレルギーを生み出す原因の大きな一つであり、それをかなえるための食品添加物や遺伝子組み換え食品などを使用しないことが理想的な食生活であると、誰しもわかってはいるのですが、その理想を実現しようとすると、現代の日本を含めた世界全体の経済社会の基盤をくつがえすことになり、経済混乱を招くことは明らかです。それだけ、食品産業が現代の食生活の主流となっているということです。だから、この時代をうまく生きるためには、こういう素材選びをいかに大切にし、アレルギーという症状と向き合うかが重要となります。とはいえ、たまには外食や弁当・惣菜類を利用する程度には問題がないと思いますが(特に、過敏性でない限り)、その利用頻度を考えていくことも重要なポイントになります。


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