アレルギー・アトピー

HOME TOP 掲示板過去ログ 母乳育児 レシピ集 ショップリスト

動物アレルギーにおける吸入抗原・接触抗原

1.動物(ペット)アレルギー
最近、動物でアレルギーを起こす症例が増えているようです。家畜動物から野生動物、数えられないほどの動物種のうちいずれか、または複数種の動物がアレルギーの原因となるようです。もしかしたら、昆虫アレルギーやダニアレルギーも広義の意味における動物アレルギーとなるのかもしれません。

動物アレルギーで有名なのは、ネコ、イヌですが、他にもウサギ、モルモット、鳥なども原因のひとつとなります。動物アレルギーは普段自覚できる症状がほとんどなくても、動物に近づいたり、触ったり、動物のいる部屋のドアを開けただけで、くしゃみ・鼻水・蕁麻疹・顔が腫れたりするなどの症状が出ますし、ひどい場合は、喘息やアレルギー性鼻炎、最悪は呼吸困難などを伴うアナフィラキシーショックを経験されている方もいます。

私は特に目立ったアレルギー症状はないのですが(アレルギー体質ですが…)、職業上、動物を扱っていたことがあり、扱う期間が長くなってくると、その日の体調によっては、鼻がむずむずしたり、くしゃみをすることがありました。もしかしたら、軽度の動物アレルギーになってしまったのかもしれません。上司の方も、部屋に入れないほど、くしゃみ・鼻水が出ると嘆かれていたこともあります。動物に触れることができないので、自分で仕事やりたくても、部下に任せるしかないから…

動物アレルゲンに関しては、体毛・皮屑(皮垢・ふけ)・唾液・尿などが、主な原因となります。尿や唾液に関しては、注意をする限り、直接肌に触れることはありませんが、体毛や皮屑に関しては、そういわけにはいきません。毎日抜け落ちる毛や皮垢はこまめに掃除をしても、完全除去をすることが困難です。目に見えず、空気中に浮遊したり、家具などに付着しているものもあります。こまめに掃除を行い、動物の皮膚を清潔にするために、毎日シャンプーをすることが理想的ですが、動物の皮膚を傷めてしまう原因となり、現実問題として、不可能なようです。

また、住宅事情の問題などから、ここ数年、イヌやネコなどを庭で飼うのではなく、室内で飼う機会が増えてきました。室外ではアレルギー症状を起こす危険性が若干減るものの、室内、それも現代のような気密な住宅内では、動物から出るアレルゲンとの接触が濃厚になり、アレルギーを発症する可能性が爆発的に増加しました。さらに、ネコやイヌ以外にもアレルギーを起こしやすい動物はたくさんいます。ここ数年、フェレットやプレーリードッグ、ハムスター、モルモットなどを室内で飼われる方が増えています。これらもアレルギー反応が強いようです。

上記で書いたように、もっともアレルギーを起こしやすいのはネコで、次にイヌだといわれています。同じイヌやネコでも、その種類の系統によって、症状の有無に違いがあることがわかっているそうです。これは体毛や皮屑云々というより、皮脂に含まれるフェロモンタンパクが関与している可能性が考えられているそうです。また、餌などに含まれる汚染物質が、その皮屑に溶け込んだり、排泄物の汚染度を高めていることが原因で、アレルギーの発症が増加している可能性が高くなっていることも示唆されています。

特に、ネコが多いようですが、その多くが室内で飼われ、低月齢の子供たちと濃厚な接触があり、先にかいた排泄物の汚染度が高くなっていることなどがアレルギーを増加させているようです。また、ネコやイヌの口には黄色ブドウ球菌が常在菌として存在し、濃厚な接触により、その菌が産出するエンテロトキシンという毒素に対するアレルギーを起こしやすくなるそうです。また、皮屑や毛などが原因で、それらを餌とするダニも増加する可能性があります。このダニも、汚染した餌などを食べているので、そのダニの糞も汚染されていることになり、発症の原因の1つとなっているようです。

2.動物(ペット)アレルギーの予防と対策
最も効果的な予防法は、動物を飼わないこと、近づかないことです。しかし、それができれば、誰も苦労しませんし、悩む必要もありません。動物に近づいたり、接触したのみで強い症状が出る場合は、もちろんのこと、血液検査(RAST)のスコアやIgE値が高い場合は、やはり、治療と発症予防のために、動物の飼育を控えた方が無難だと思います。

現在、症状がなくても、本来もっているアレルギー体質により、検査値が上昇したり、ある日突然、症状が出はじめ、喘息や鼻炎、蕁麻疹や顔が腫れたりなどの可能性も否定できません。すでに飼育されている方は、一緒に生活をしている限りは症状がなくならないので、引き取り手を探して、症状改善を選択するか、発症の程度が軽くなるような対策をとりつつ、今までどおり生活を続けるかの選択になると思います。

ネコやイヌのアレルゲン陽性+食物アレルギーがある場合、食事療法+環境整備を充分に行っても、症状が悪化する場合があるようです。自宅で動物を飼っていなくても、よく行く実家やお友達の家で飼育している場合などが原因のようです。その場合、入院療法など転地療法で良くなることが多いようですが、自宅や実家に戻ったり、動物の世話をしている人が見舞いにくるだけで悪化した例もありますので、この症例に該当する場合は(検査未実施の場合でも…)、1度、動物と離れてみることが必要になるかもしれません。最後に、動物アレルゲンが体内に入り続けることで、動物以外のRASTスコア(食物・ダニ・カビなど)を同時に引き上げてしまう相乗効果があることも多いようです。

<一般的対応策>
◇ペットの皮膚などに傷をつけない程度に、シャンプーをこまめにすること。なるべくマイルドなシャンプーを選び、すすぎを充分に行うことが重要です。シャンプー成分が残り、皮膚が痛んだり、肌荒れをすると、皮屑が増えて、アレルギーを悪化させます。理想的には、週に2−3回だそうですが、イヌなど種によっては、週に1回程度にしないと皮膚が傷つくこともあるので、獣医師と相談の必要があるかもしれません。
◇掃除をこまめにすること。できる範囲で1日3−5回くらいは行った方が良いそうです。掃除機のみならず、拭き掃除を念入りに行うことをおすすめします。床などに落ちた唾液・皮屑などが、強いアレルゲンとなるからです。特に、毛が抜ける春と秋の頃は、普段より念入りに掃除をすることが重要です。また、それらのアレルゲンは、それらを栄養源とするダニやカビを増やすことにもつながりますので、掃除は必須だと思います。
◇アレルギーのある子供と動物の居住区をわけ、子供を動物のいる部屋に入れないこと。糞や尿の処理場所で遊ばせないこと。ただし、触れ合いが必要な場合のみ、場所や時間指定でなるべく接触・吸入をしないように心がけること。
◇糞や尿の臭いのみでも、発症の原因となるので、動物病院に設置してあるような、強力な空気清浄機をおいたり、換気を充分に行い、空気の循環を良くすることが重要です。
◇動物の世話をしている方が、アレルギーのある子供と接触をする場合、衣類の着替え・手や顔などを充分に洗うこと・洗髪などをすることが必要です。また、子供といるときに、動物の世話をした場合は、子供の世話をしたり、触れたりすることを控えることもしないといけない場合があります。
◇戸外で飼えるのであれば、なるべく戸外で飼うことにより、発症を軽度で抑えたり、アレルギー予防となります。
◇万が一、症状がひどくなるようなら、一時的に数日間〜数週間、動物を預かってもらって、試験的に症状の軽減があるかどうかを確認してみると良いかもしれません。その状態により、今後の方針を検討すれば良いと思います。
◇動物による喘息などアレルギー予防のために、抗アレルギー薬(インタール、ザジテンなど)を吸入したり、服薬したりすることで、なるべく発症をさせないようにすること。
◇化学物質などによる汚染が少ない飼料を与えること。汚染された餌を食べた動物の唾液や皮屑などで発症する場合があります。特に、多くの家庭で使用されているペットフードの原材料そのものが化学物質による汚染されている可能性があるそうです。原料に用いる肉骨粉は病気でヒト用にできなかった素材が使われていることもあるようです。そのため、ペットの生態系や食生活に適応した汚染のほとんど少ない飼料を与え、皮屑などが落ちないようにすることが重要です。
◇症状が強い場合、数匹の動物を飼いながらも、掃除が行き届いていない家には入らないこと。玄関先だけでも発症する可能性が充分にあります。また、動物園も出入りできないと思います。

<症状が強い場合の問題点>
症状が強い場合、大人になっても治りにくいため、就職時に影響が出てくる可能性が高くなります。例えば、動物を扱う仕事はもちろんですが、他人の家に行くことや動物園に行くことができないため、学校の先生・保育士など家庭訪問があったり、動物園への引率や動物の世話がある職は困難となってきます。もちろん、工夫をされて、頑張っている方も多いのは事実ですが…

また、保育園や学校では、動物を飼っている家の子から席を離してもらう必要があったりしますし、動物を飼っている可能性が高い人がたくさん乗り込んでいると考えられる満員電車や満員バスには乗れません。小さい時は良くても、軽快しない場合は、年齢を重ねることで、問題となることも多くなると思います。他にも、動物を購入している友達の家には訪問ができなかったりすることなどもあるようです。

普段の自宅での生活(衣食住)以外での問題点、または将来設計に影響を与える可能性が大きいので、なるべく早いうちからの対応が重要となるようです。もちろん、その時点では影響なくても、年齢を重ねることで、アレルゲンの積み重ねによるアレルゲンダムの崩壊により、一気に発症することも否定はできません。

3.最後に…
動物は家族同様に飼われているものが多いため、動物アレルギーは、ある意味、厄介な問題です。ご自身の精神面のみならず、他の家族との関係も危うくなる可能性も否定できません。最終的には、子供を優先するか、動物を優先するか…という極論にまで達すると思います。上記にいろいろ書きましたが、少しでも問題を解決する糸口が見つかるきっかけになれば…と思います。


体験談1体験談2がありますので、今後の対応策を立てる際の参考にして下さい。


Copyright(c)2005− おでびびはうす All rights reserved.
Templates by 0407