母乳育児

HOME TOP 母乳育児Q&A アレルギー・アトピー 掲示板過去ログ ショップリスト

雑記(母乳育児への思い)

1.誕生から生後半年以上、母乳で育てられた子供では、肥満になる確率が低い
アメリカでの調査ですが、誕生から生後半年以上,、母乳で育てられた場合と、粉ミルクで育てられた場合を比較すると、9−14歳児に肥満と判定される割合が、前者では約2割ほど低かったそうです。母乳で育てられた期間による差もあり、7ヶ月以上の場合と3ヶ月以下の場合でも肥満リスクに約2割近い差があったようです。また、他国での調査においても、母乳による授乳期間と肥満傾向は逆比例する傾向が認められています。働いているお母さんなど諸事情により、母乳を長期間与え続けることは容易ではありませんが、無理のない範囲で、生後半年くらいは母乳育児をすることが子供の肥満を防止することにつながるようです。

「母乳で長期間育てたから、肥満になる心配は少ないから、安心よね」と言いたいところですが、やはり、最も重要なのは、普段の健康的なバランスのとれた内容の食事(おやつも含めて)だと思います。3時間ごとに授乳をしている場合、授乳中は食事の量はさほど多くないと思います。そのため、断乳後の食事(離乳完了期もしくは幼児食)が重要だと、私は考えています。それも油の多い、こってりとしたものではなく、なるべくあっさりとした和食中心の食事です。この意味で、子供と同じメニューの場合、桶谷式に準じた食事やじょうぶな子どもを作る基本(粗食のすすめ)にあるような食事を、断乳後も続けるのがいいのではないでしょうか… 

例えば、野菜たっぷりのみそ汁などは、たくさんの食材が一度に食べられます。生野菜が苦手な子でも、みそ汁にすれば、喜んでたくさん食べてくれることも多いはず(うちの子はそうです)。味噌に含まれる栄養もしっかりととれるし、一石二丁だったりするかもしれません。また、桶谷式に準じた食事やアレルギーに配慮した食事では、生魚が良くなく、煮魚や焼き魚など火をしっかりと通すことをすすめています。そのため、我が家も食卓によく煮魚や焼き魚がでています。子供にアレルギーがあるので、刺身など生魚は駄目ですが、調理一つにしても、その調理法(焼く、炒めるなど)によっては食べむらがあります。でも、煮魚にすると割と食べてくれるんです。その際、ほうれん草や小松菜などの青い葉の野菜も一緒に煮てしまいます。お浸しとしてはあまり食べなくても、こうすると味わいが出るのか、とてもたくさん食べてくれるんです。そのため、バランスのとれた食事に少しは近づけるし、油も少ないので、肥満予防にはもってこいだと思います。もちろん、私たち大人にも…(こういう食生活をすると、不思議と痩せるんですよね)

次に間食ですが、炭酸飲料や糖分、塩気の多いスナック菓子、インスタント品などの過剰(頻繁)摂取は、メインの食事を食べなくなるなど、食習慣の乱れや肥満などの原因ともなります。手軽にあげられるものなので、時間のないときには与えがちになることもあります。もし、与えるとしても、たまに与える程度におさえたいものです。できれば、おにぎり、バナナなどの果物やふかし芋など、栄養のとれるものを食べさせてあげたいものです。あと、お菓子でいうなら、意外にもアレルギー用のお菓子がいいのかもしれません。糖分・塩分・脂肪分の控えめなものが割と多いです。我が家も結構利用しています。

家系的に肥満だというのは、多少は遺伝子などの影響があるのかもしれませんが、食事を見ると、家族全員がこってりとしたものを食べていることが多いそうです。そのことから、いかに食生活が大切だということがわかると思います。このため、母乳で長期間育てても、食事内容に偏りがあったり、油の多いものなどを食べていると、肥満になる確率もぐーんと上がるわけです。だから、母乳とミルクの混合であったり、ミルクのみで育てているお母さんも、離乳食時から、食事に注意をしてあげれば、必ず肥満の予防ができますから、ご安心を! 普段の食事が大切だとはいえ、「母乳で肥満予防?」の記事は、母乳育児を頑張ってきた母親としては嬉しいものです。3時間ごとの授乳による睡眠不足との戦い・乳腺炎などのトラブルとの闘い・食事制限・行動範囲の制限・家族や周囲の協力の問題などなどの努力が、少しでも無駄にならなかったんだと改めて考えさせてくれた記事でした。

参考JAMA 16, 285(19), 2461-2467, 2001

2.母乳が満足に出ないでも心配しないで!
母乳を与え続けるのは簡単なようで、簡単ではないのです。出ないことで悩む人もいれば、出過ぎても悩みになります。また、慣れぬ育児のストレスや周囲からもたらされるストレスで、母乳が出なくなることもあります。乳腺炎などトラブル続きで泣きたくなることだって多いんです。特に、副次性の場合(母乳の分泌は充分だが、乳首にトラブルがあったり、赤ちゃんが上手く吸い付けないなどの理由で、授乳が上手くいかない場合)は、頑張れば母乳で育てることができるんです。私も充分出るのに、赤ちゃんが吸い付きにくい乳首をしていたので、桶谷式にお世話になったんです。最初はミルクを足したり、乳腺炎などトラブル続きでしたが、なんとか生後2ヶ月頃から母乳のみで育てることができたのです。近くに桶谷式相談室がなくても、母乳育児のお世話をしてくれる助産婦さんがきっといるはずです。気楽に門戸をたたいて、少しでも母乳育児を楽しみませんか?ミルクを足したって、母乳育児を続けることは、きっと後悔はしません。

日本でどの程度、母乳育児を推奨しているかわかりませんが、全米小児科学会では1歳のお誕生日まで母乳を与えるように指導をしているようです。参考までに、本当に母乳が出ない女性は1%以下のようです。母乳が出ない体質と思い、授乳を最初から断念している人が割と多いようです。

参考0歳からの健康,Newsweek Special Edition, TBSブリタニカ,p32,2002)

3.6ヶ月以上の母乳育児をした女性は乳がんが遠のく
30カ国の女性15万人について育児の方法や子供の数、病歴などを調べた結果、赤ちゃんを母乳で育てた女性は、粉ミルクで育てた女性よりも乳がんになるリスクが低いことが分かったそうです。イギリスでは女性が70歳までに乳がんになる可能性は6.3%ですが、平均6人の子にそれぞれ2年間、母乳を与える途上国では、女性の乳がん発症率は1.5%にとどまっているのだそうです。乳がんにかかる相対的なリスクは子供を1人産むごとに7%低下し、1年間授乳するごとに4.3%低下するそうです。この報告は、ますます母乳育児の魅力が高まりそうです。母乳育児をする期間が長ければ、乳がんの発症率が減ることが医学的な統計調査により検証されたのです。断乳後の処置が悪く、おっぱいにしこりが残る(古い乳がたまったまま)ことなどは、更年期以降に乳がんの原因になる可能性が高いことは聞いていました。しかし、きちんと3時間ごとの授乳を行い、しこりを残さないような断乳を行えば、乳がんの発症率が減る可能性が高いということなのです。

イギリスでは母乳育児を行う人が20%ということで少し驚きました。日本ではわかりませんが、たぶん、それに近い数値に近づいてきているのではないかと危惧しております。仕事を持つお母さんが多くなっているのも1つの理由だとは思いますが、やはり、厄介な作業であることには間違いありません。3時間ごとの授乳、飽食な時代であるが故の食事制限、睡眠不足、育児ストレスなどを乗り越えながらの授乳は、確かに辛いものがあります。本当に赤ちゃんの喜ぶ笑顔だけが、唯一の楽しみみたいなところもあります。しかし、最初の項にもあるように、生活に無理のない範囲で、最低6ヶ月は母乳育児を続けるのが将来の自分の健康と赤ちゃんの健康のために良い結果をもたらす可能性が高いことからも、母乳育児のメリットが、再び先進国でも見直されればいいなと改めて思いました。

参考Lancet 2002, 360(9328), 187-195, 2002) 

4.母乳で動脈硬化の危険減少
イギリスで生まれた平均体重1400g未満の未熟児を対象に、母乳・未熟児用栄養強化人工乳・通常の人工乳を飲むグループに無作為に分け、13−16歳の時点で動脈硬化の危険因子の1つとされる血液中に含まれる2種類のコレステロールの比率を調べたそうです。この数値が高いほど、動脈硬化の危険が上昇しますが、母乳で育った場合は人工乳で育った場合より14%数値が低く、また飲んだ母乳量が多いほど、危険因子が減る傾向にあったようです。参考までに、コレステロール値の10%低下により、心疾患のリスクが25%低下すると予測され、成人が低脂肪食を続けた場合のコレステロール低下は約3−6%だそうです。また、満期産児の調査をしていませんが、未熟児と同様の結果が得られると考えいるようです。

この結果は最初の項に追随するものだと思います。肥満予防が心疾患などの予防につながることは間違いありません。しかし、最初の項で書いたように、やはり、離乳完了後の食生活が重要なポイントになると思うので、これらの結果に甘んぜず、また結果を無駄にしないためにも、子供の健康や家族のためにも、普段の食生活を大切にしたいと思います。これ以外にも、母乳育児で育てられた乳児は、その後の高コレステロール、インスリン非依存性糖尿病、高血圧などのリスクが低いなどの報告もあるようで、母乳育児のメリットがかなり見直されてきたことは嬉しい限りです。

参考Lancet 363(9421),1571-1578, 2004


Copyright(c)2005− おでびびはうす All rights reserved.
Templates by 0407