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母乳と湿疹に関する悩み

1.母乳と湿疹は関係があるの?
質の低下している母乳を飲ませていると、赤ちゃんの肌に湿疹ができる場合が結構多いのではないかと思います。この質の低下の主な原因は、母親の食事内容です。妊娠中の食事制限の反動もしくは授乳中による空腹感を満たすために、好き放題な食生活をしている場合は、特に注意が必要です。湿疹ができやすい食事やおやつ類には、脂肪分・糖分が多く含まれているカロリーの高い食事、例えば、天ぷら、とんかつなどの和食、中華料理、フランス料理などの洋食、ケーキ・チョコレートなどの洋菓子や牛乳・乳製品の取りすぎが考えられます(参考:食事の注意)。

これらの食事をできるだけ控え、あっさりとした和食中心の生活にかえると、赤ちゃんの肌がすべすべになったという話をよく聞きます。特に、牛乳・乳製品は栄養分が豊富で、母乳の出具合が良くなるからと、多量に毎日摂取する人がいますが、これは大間違いです。それらに含まれる乳糖の分解能力には限界があります。個人差がありますが、平均的な日本人成人の最大分解能力が、400ml(g)以内/日だそうです。特に、牛乳を飲んでお腹がごろごろする人は、分解能力はさらに低いものです。そのため、限界能力を超えると、消化しきれないものが母乳中に移行し、赤ちゃんの皮膚に悪影響をしていることがほとんどです。また、妊娠中・授乳中に、牛乳・乳製品を多く摂取していた人の乳腺の基底部には、知らず知らずのうちに、しこりができたり、詰りができていることが多く、これが産後まもないおっぱいトラブルの原因となったり、母乳が出ないと思い込む原因の1つになっているようです。そのため、産院・保健相談所などですすめられる可能性が高い牛乳・乳製品摂取は、実は、できるだけ控えておいた方が、お母さん自身もしくは赤ちゃんのためにも良いと思います。特に、牛乳や乳製品が苦手な方は、無理して飲むことをやめましょう。体が受け付けないものを、「赤ちゃんの栄養のために…」と思い込んで、無理して摂取しても、消化が不充分となり、赤ちゃんが牛乳・乳製品アレルギーとなる可能性を高くしているようなものですし、実際に、そういう例は少なくないと思います。

そのため、赤ちゃんの湿疹改善が遅くて悩むお母さんは、アトピー・アレルギーの心配をする前に、自分の食事に注意をして、赤ちゃんの肌の状態を充分に観察して下さい。体に悪いものの日々の移行と体内蓄積を考慮すると、食事に配慮しはじめても、すぐに症状が改善するというものではありません。早くて数週間、長ければ、最低でも3−4ヶ月は症状の改善に要することを忘れないで下さい。また、これらの除去により、症状が改善したからと、再び、同様の生活をすると、すぐに症状が出る可能性が高いと思います。そのため、症状改善後も、例えば、牛乳・乳製品なら、1日に約200ml(g)までを、週に2−3回程度を目安に摂取し、必要なカルシウムなどは、海藻類・小魚類・緑黄色野菜などで補給をすると良いと思います。

また、単なる乳児湿疹だから食生活に関係ないと、スキンケアのみでは良くないと思います。赤ちゃんの肌の改善を遅くするばかりではなく、食生活の悪さと肌の改善の遅さがアトピー・アレルギーに結びつくことがあります。ちなみに、最近は、時代の流れによる食生活・生活環境の大きな変化により、親の遺伝に関係することなく、アレルギー・アトピーの疾患を有する子供が増えており、発症の有無に関係なく、3−4人に1人が何らかのアレルギー素因を持っているとされています。

2.乳児湿疹・脂漏性湿疹が長引くと、アレルギー・アトピーに必ずなるの?
乳児湿疹や脂漏性湿疹がある場合、もしくはその症状がひどい場合、すぐにアレルギー・アトピーがあるのではないかと不安になることがあります。実際のところ、関連性はどうなのでしょうか? 単等直入にいうと、乳児湿疹・脂漏性湿疹があるから、必ずしもアレルギー・アトピーになるものではありません。当初、脂漏性湿疹はアレルギー・アトピーとは異なるものと考えられている説が有力でしたが、最近では、油脂類および大豆(主に大豆に含まれる大豆油)との因果関係がわかってきているようです。妊娠中・授乳中の油脂類の過剰摂取が、頭皮などの皮脂に影響を与えているようです。特に、週に7回以上、油脂類を摂取されている場合(調理のみならず、スナック類なども含む)は要注意だそうです(参考:アレルギーの人の食事)。この場合、油脂類を除去することで、早ければ1−2か月で治ることが多いようです。そのため、脂漏性湿疹も油脂類の過剰摂取である場合と、大豆もしくは豆類に対するアレルギーまたは油脂類に対する過敏な症状であることが、主な原因のようです。ただし、これらが原因となる脂漏性湿疹は黄色いかさぶた状で、白いふけ状のタイプは、乾燥性が主な原因のようです。

一方、乳児湿疹の場合、注意をしなければならないのが、単なる乳児湿疹の場合と乳児湿疹とアトピー性皮膚炎もしくはアレルギーによる皮膚症状が併発をしている場合があるということで、それらを区別することは専門家でも難しいということです。そのため、どちらか判断しがたい場合、「単なる乳児湿疹」でも、「アトピーの疑いがある」と診断していることはよくあるそうです。先に「乳児湿疹」と診断名をつけて、あとで「アレルギー・アトピー」と診断がついた場合、最初の処置に対し、苦情が出ても困るからのようです。もちろん、その逆もあり、特に低月齢のうちは診断しづらいので、下手に親を不安に陥れないように、「乳児湿疹」とする場合もあり、これは医師の過去の治療経験に基づくものが多いと思われます。また、アレルギー・アトピーに過敏な母親も多いことから、乳児湿疹と診断する場合も多く、最近の調査結果では、1歳頃に、皮膚科学会の指針にある、「痒みが2ヶ月以上続く場合にアトピー性皮膚炎とみなす」という条件に該当しても、実際にアレルギー・アトピーと診断されたのは約3割しかいないことがわかり、早期からの対策の遅れが出ていることも懸念しないといけないそうです。さらに、最初は単なる乳児湿疹のみだったにも関わらず、アレルギー・アトピーに変化する場合がありますので、低月齢からの離乳食の与え方、スキンケア、環境整備に配慮することが重要であることは言うまでもありません。

3.単なる乳児湿疹がアレルギーが原因のアトピー性皮膚炎になる可能性は?
単なる乳児湿疹・脂漏性湿疹の場合(で終えるはずの場合)でも、赤ちゃんが眠いときや寝ているときに、無意識に肌を掻いてしまうことがあります。そのことが原因で、皮膚が傷つき、薬等で治るけど、同じ繰り返しをする場合は要注意です。その傷口に、食事の食べ残し(食事途中の汚れ)や埃・ダニなどと接触する機会が増えると、傷ついた皮膚から、それらの食餌性アレルゲン・環境アレルゲンなどが体内に入り込み、悪い抗体(IgE)を作ってしまう可能性が高く、ある日突然、アレルギーが発症するという例も多いと思います。この場合、遺伝は関係ありません。そのため、傷口をなるべく作らないように、寝るときは手にミトンをつける、傷口が汚れたら、すぐにふき取って清潔感を保つなどのスキンケアをしてあげると良いと思います。

<参考>
◇詳細は、アトピー性皮膚炎を参照のこと

4.アレルギー・アトピーの可能性が高いと考えられるのは?
アレルギー・アトピーの可能性が高いと考えられる場合ですが、耳のうしろや頚周り、口周り、顔などが赤くなる、またはじゅくじゅくした感じになる、手の関節の内側と足の関節の裏側の肌がざらざらになる、夜中になると、掻いて血を出すことが多い(痒みを生じていることが明らかな場合)などです。この場合は、早めになるべくアレルギーを専門としている小児科・皮膚科、もしくはアレルギー科に行き、血液検査・皮膚検査をされた方が良いと思います。赤ちゃんが痛そうでかわいそうと嫌がるお母さんも多いのですが、母乳育児をされているのであれば、初期の頃から赤ちゃんにアレルゲンが移行するし、離乳食が始まれば、アレルゲンの直接摂取がはじまります。

生後4ヶ月頃から血液検査は可能ですので、なるべく早い時期に判明して、早めの食事療法・薬物療法などをすることによって、少しでも早くアレルギーを克服するきっかけを作ってあげたいものです。症状の程度に個人差があるので、一概には言えませんが、なるべく低月齢からの早期食品除去によって、早ければ1歳過ぎから、遅くても幼稚園から小学校に上がる頃には、原因となる食べ物を徐々に口にしていくことができる可能性が高いのです。月齢が経ってからの食品除去は、子ども自身が味を覚えてしまうため、除去できなくなる可能性が高くなり、薬物療法のみに依存する可能性が高くなるからです。

<食物アレルギーの症状>
食物アレルギーの症状は皮膚症状と思われがちです。しかし、全身のあらゆる臓器にあらゆる症状の出ることが特徴です。参考までに、皮膚症状(痒み・湿疹・赤み・蕁麻疹など)をはじめとして、呼吸器症状(喘息・鼻炎・咳・鼻水など)、消化器症状(下痢・嘔吐・便秘・腹痛など)などで、ひどい場合は呼吸器困難、心停止などアナフィラキシーショックを起こし、命の危険性を伴います。アレルギーを認めたくない方も多いのですが、命の危険性が伴うことがある疾患であることを認識して下さい。また、乳幼児の症状と食事の関連性をまとめたものは、こちらです。


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